2025年07月30日(水)
【土用丑の日について】
皆さん、「土用丑の日」と聞くと、真っ先に「うなぎを食べる日」というイメージが強いのではないでしょうか?
確かにこの時期になると、街中でもスーパーでも「土用丑の日」「うなぎ」といった言葉をよく目にします。
でも、実は「土用」にはもっと深い意味があることをご存じでしょうか。
◆ 土用とは「季節の変わり目」
「土用」とは、簡単に言えば「次の季節への準備期間」を意味します。
具体的には、立秋の直前の約18日間、今年2025年は 7月19日から8月6日 までが「夏の土用」とされ、この期間中に「丑の日」が訪れます。
つまり「土用丑の日」は、単にうなぎを食べる日というだけではなく、「夏から秋への移り変わりに向けた体調管理のための大切な期間」なのです。
古くから日本人は、この季節の変わり目に体調を崩しやすいことを経験的に知っており、体を整えるための知恵として「土用」という習わしを大切にしてきました。
実際に、夏から秋にかけては暑さが厳しく、湿度も高いことから、胃腸が疲れやすく体力も落ちがちです。
冷たいものを取りすぎてしまったり、寝苦しい夜で睡眠不足になったりするのも、この時期の特徴です。
そのため、土用の期間には「体をいたわり、整える」ことが昔から意識されていたのです。
◆ 「う」のつく食べ物を食べる風習
土用丑の日に「うなぎを食べる」という風習はとても有名ですが、実はこの日に「う」のつく食べ物を食べると縁起が良いとされてきました。
「梅干し」「うり」「うどん」「馬肉」など、「う」のつく食材は土用の頃に体を元気にしてくれるものとして親しまれてきたのです。
これらの食材は、それぞれ体に良い作用があります。
例えば梅干しにはクエン酸が豊富で疲労回復に役立ちますし、うり類(きゅうりやすいかなど)は水分補給に最適です。
うどんは消化が良く、暑さで弱った胃腸にやさしい食べ物です。
「馬肉」もうなぎ同様、滋養強壮に良いとされてきました。
つまり、「う」のつく食べ物はどれも、この時期の体調管理に適した食材ばかり。
先人たちは季節の変わり目を元気に乗り切るために、自然とこうした食材を取り入れてきたのでしょう。
◆ なぜ「うなぎ」が有名になったのか?
では、なぜ特に「うなぎ」だけがこれほど有名になったのでしょうか。
これには諸説ありますが、最も有名なのが江戸時代の話です。
夏場にうなぎの売れ行きが落ちることを心配したうなぎ屋が、平賀源内という学者に相談したところ、「丑の日には“う”のつくものを食べると良いという風習があるから、看板に『本日丑の日、うなぎの日』と書けばよい」とアドバイスした、というエピソードがあります。
この知恵が大当たりし、土用丑の日にうなぎを食べる習慣が広まったと言われています。
つまり、もともとは商売の知恵がきっかけだったのです。
ただ、うなぎはビタミンA・B群や良質なタンパク質、DHAなどを豊富に含む栄養価の高い食品で、夏バテ防止には非常に理にかなった食材です。
昔から「精のつく食べ物」として親しまれてきた理由もうなずけますね。
◆ 季節の変わり目こそ、体づくりを意識しよう
季節の変わり目は、体調を崩しやすいタイミングです。
暑さで食欲が落ちていたり、睡眠不足だったり、運動不足だったりすると、自律神経のバランスも乱れやすくなります。
そんなときに「食事」に目を向け、滋養のあるものをしっかり食べることで、秋に向けた元気な体を作ることができます。
特に「食べ物で体が作られる」という考えはとても大切です。
何気なく過ごしていると冷たいものばかり口にしてしまいがちなこの季節ですが、温かい汁物を一品加えたり、栄養バランスを意識した食事を心がけるだけで、体調管理の助けになります。
◆ まとめ
「土用丑の日」は単なる「うなぎを食べる日」ではありません。
もともとは季節の変わり目に備えて体を整えるための、大切な“節目”だったのです。
「う」のつく食べ物には、どれも体を元気にする工夫が詰まっています。
夏の疲れをため込まず、秋に向けて元気に過ごすためにも、この時期の食事や生活習慣を意識してみてください。
当院でも、季節の変わり目に体調を崩さないためのケアについて、随時ご相談を受け付けています。
「最近なんだか疲れが取れにくい」「夏バテが心配」という方も、ぜひお気軽にお声かけください。
皆さまが元気にこの季節を乗り切れるよう、スタッフ一同お手伝いさせていただきます!




